日傘の効果を徹底検証 – 真夏の直射日光の危険性とは?

みなさんこんにちは。はてなクマです。

今年も夏がやってきました。全国各地で、熱中症や熱射病によって多くの方が病院へ搬送されることも…

一体、夏の日差しは人の体にどの程度影響を与えるのでしょうか。そして、それを防ぐにはどんな対策をとればいいのでしょうか。

ということで、今回は真夏の直射日光の危険性と、日傘を使った場合の遮熱効果を実験してみました。

実験準備

今回実験に協力してくれるのはこの方

イケアで買ったパンダちゃんです!今はエアコンの効いた室内で涼んでおります。この後、どんな実験に参加させられるか知りもせず、にこやかに微笑んでおります…

このパンダちゃんはポリエステル100%です。パンダちゃんの毛は人の髪の毛よりも細く、触ると少しモフモフします。

温度の測定には局所的な測定ができるキッチン用温度計を使用

こちらが今回使った温度計です。本来はキッチン用なので、揚げ油の温度を測ったり、パン生地やローストビーフを作るときに内部の温度を測るために使います。

ですが、狙ったところの温度を正確に測定できるので、その他の目的にも使えます。日常生活の中で、温度をしりたーい、っていう時が結構あるので、一家に1つあると便利かもしれませんね。

普通の体温計とは異なり、-50度から240度まで測定できます。

【実験開始】真夏の直射日光はどのくらい危険なのか!

パンダちゃんの設置

いよいよ実験開始です。まずはパンダちゃんの設置状況はご覧の通りです。

なにか瞳で訴えかけている感じがします。大変申し訳ないですが、直射日光を体いっぱいに浴びてもらう位置にセットしました。

地面からの照り返しなどが強すぎると、実際の人の頭と違った結果が出てしまう可能性があります(パンダをを使っている時点で人とは違う)。ですので、設置する高さは、子供の身長と同じくらいの110cmにしてあります。

気温の測定

まずはこの日の気温測定。

小学校にある百葉箱の中に温度計が置いてあったことを思い出すと、気温は日向の直射日光が当たる場所ではなく、日陰の風通しが良いところで測定する必要がるということですね。

ちなみに気象庁のHPによると、気温は日当たりや風通しの良い場所で、芝生の上1.5mの高さで計っているようです。ただし、直射日光が当たらないように、外気だけを取り込むことのできる通風筒という装置の中に設置した、電気式の温度計を使っているそうです。

さて、今回の実験でもまずは「気温」を押さえておきたいと思います。測定日は8月上旬の午後2時頃、天気は快晴です。直射日光を避けるために、建物の陰になっている場所で測定してみます。ただし、日向から少しだけ日陰に入った程度ですので、気温が低くですぎることも無いと思います。

測定の結果は33℃。

さすが真夏ですね。日陰でも30℃を簡単に超えてきます。どおりで暑いわけだ。さて、それでは日向に置いたパンダちゃんの温度測定をしてみましょう。

ちなみに、27℃設定のエアコンの効いた部屋にパンダちゃんを放置した時、パンダちゃんの黒い部分の表面温度は約29℃でした。毛がモフモフしている分、少しは温度が上がるのでしょうか。さて、それでは屋外での実験に戻ります

5分後

パンダちゃんを屋外にセットして、黒い部分の温度を測り始めました。温度計の表示はみるみる上昇し、わずか5分で50℃の大台をあっさり超えてしまいました。

帽子などを被らないで直射日光を受けると、頭頂部や後頭部にジリジリと焼けるような暑さを感じるのは、こんな急激な温度上昇が起こっているからなんですね。さらに実験を進めます。

10分後

炎天下にパンダちゃんをセットして、10分後には最高到達温度まで上昇しました。その温度は54.8℃!

なんと、外気温よりも20℃以上高くなってました。

これはとてつもなく危険な温度です。人体には、生体に必要な様々な化学反応を助ける『酵素』というものがあります。この酵素はタンパク質の一種で、熱に大変弱いものなのです。ある一定以上の高温にさらされると、失活といって酵素の働きを失ってしまう状態になります。一度失活してしまった酵素は、温度を下げても元に戻りません。

目玉焼きを作る時、白身がフライパンの上で白く固まると、冷ましても透明な状態に戻らないのと同じように。

インフルエンザ等で高熱が続いた時、脳症を併発して重篤な状態になってしまうのも、熱による酵素の失活が原因であることがわかっています。

体温の危険水準は40℃以上です。41℃以上で熱射病、脳障害を生じ、43℃以上では数時間のうちに大変危険な状態になってしまいます。

今回の実験でわかったように、真夏の炎天下で直射日光を浴びると、10分程度で頭部の温度が50℃を超えてしまう可能性があります。この状態が長く続くと、人の体温調節機能が正常であっても、熱射病や脳障害に直結してしまいます。まして、体温調節機能が不十分な子供やお年寄りはなおさら危険ですね。

それでは、真夏の危険な日差しから身を守るためにはどうしたらいいのでしょうか。その一案として、今回は日傘の効果を検証してみたいと思います。

【検証】直射日光による温度上昇は、日傘でどれだけ防げるか?

先程までの実験で、すでに体温が50℃を超えているパンダちゃん。とても可哀想なので、日傘をさしてあげることにしました。今回使った日傘はこちらです。

最近は男性用の日傘も沢山のラインナップがあります。もちろん女性用もあり、カラーバリエーションも豊富ですね。

雨の日も晴れの日もこれ一本で済む晴雨兼用なのが嬉しいですね。また、太陽からの紫外線やその他の光を完全にシャットアウトできるUV遮蔽率・遮光率100%の傘です。お値段はやや高めですが、これらの高機能とビジネスシーンにも使えるフォーマルさから、一本何役もこなせると思い購入した、大変満足の折り畳み傘です。

さて、それではパンダちゃんに日傘をさして実験継続です。こんな感じで傘をさしてみます。

日傘をかざして日陰を作ると、5分程度でどんどん表面の温度が下がってきます。最終的には、気温とそんなに変わらない37℃程度まで、温度が下がりました。遮光率100%おそるべし!

まとめ

今回は真夏の直射日光を受けた時、人の頭部の温度がどれくらい上昇するのか、ということをパンダちゃんのぬいぐるみを使って模擬的に調べてみました。

その結果、黒い毛の部分が直射日光を受けると、あっという間に表面温度が上昇し、約10分で気温よりも20℃以上高い54.8℃の高温になることがわかりました。おそらく、人の頭部でも同様に危険な温度上昇が起こるものと思われます。

また、直射日光の影響を軽減するために日傘が大変有効であることも確かめられました。50℃以上あった表面温度が、遮光率100%の日傘をさすことで、約37℃まで低下しました。

この結果から、真夏に長時間、外出するときは日傘などの直射日光から体を守る対策が大切である、ということがはっきりわかりました。

今回の調査は以上です。今年は特に暑かったので、街を歩いていると日傘をさしている男性もちらほら見られるようになってきました。とは言っても、男性が日傘を使う割合はまだまだ低く、約4%の男性しか日傘を刺さないそうです。日傘男子のはてなクマとしては、もっと男子の間に日傘が普及してくれると嬉しいな、と思います!

女性の皆さんは男性が日傘をさすのって、どう思ってるんでしょう?すでに日傘の効果をしっかり体感している女性の皆さんから、男性に日傘をお勧めしてはいかがでしょうか。晴れた日も一緒に傘に入れますよ!(余計なお世話)

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました!

最新情報をチェックしよう!